その日ミラクル装着から2週間。
一度もミラクルを外せぬまま来院。(途中までロックは動くが、そこからは確かに外れない)
たくあん、タコ、いか、何でも食べられたが、何か喋り辛い、床の厚みが気になるなど訴えていた。
当然、この前に時間切れで残った50の仕事を本日中に成し遂げねばならない。
少しの油断も許されない。
しかしこれまで闘って来た全ての経験をもってすれば、ほぼ満点にまで辿り着けることを、会長は解っている。
確かにそれらは、ワンパターンの手技、考え方では出来得ない。
その時、その時に考えながら、間違いの無き様に進めて行かなければならない。
その時の肉体的、精神的、時間的負担は相当に大きい。
その時間中は、常に真剣勝負である。
自分の歯みたい! と患者に言わしめる義歯にまで到達するには、それなりのパワーと意識は必要である。
また術者の自己満足と、患者の満足とは全く異なると、ミラクル会員には常に伝えて来た。
術者の自己満足でその患者に不幸が生じ始める、そうした症例に散々出くわして来た。
例外もあるが、患者の満足度なる尺度が最重要である。
ミラクル山の入り口は何ヶ所かあるであろう。
しかし頂上に達したとすれば、その頂上までの経験の数々の中から次の一手を編み出せば良い。
将棋の世界と同じであるが、違うとすれば、悪手を指しても、どこかで挽回し、ミラクルは常に勝たなければならない。
最後の模型の写真1枚は、全てが終わった時に、印象採得を行った。
どこをどの様に削合すれば、患者の満点に達せるかをミラクルラボのテクニシャン達全員に伝達するためである。
最後に撮影した口元の写真で、ミラクルが元通りの素直な顔の形まで変えてしまう事実を確認願いたい。
2週間前の初診時とは変化している。
3〜4日あれば変化する。
この患者は2週間前とはガラリと変わり、客観的に美しくなった。
患者自身も家族も気付いていると思う。
最後の最後に、最終研磨、ピカッシュ処理 (銀ナノイオンコーティング) を行い、一切薬剤(ポリデント等)を要しない、3〜6ヶ月間水洗いだけで十分な処理を行った。
殆どのミラクル会員の診療所では、そのピカッシュ処理が行われている。
義歯独特の匂いも完全消失するので、ほぼ全ての患者は喜んでいる。
本日で終了となり予想通り、満面の笑みでお帰り頂いた。
6月21日日曜日の深夜 0時3分に突然届いた患者からのメールと私の返事をそのまま掲載する。
先日、静岡県から伺いました〇〇です。
先生に作成していただいたミラクルの調子は凄く良いです。
今まで、前歯の義歯がいつ外れるのかと恐怖で、夜も眠れなかったのが嘘のようです。
外れるのが不安で、食べ物はいつもほんの少しだけ奥歯で噛んで飲み込んでいました。
前歯で噛めないので、レタスでさえちぎって小さくして食べていました。
でも今は、ちゃんと食べ物の味を味わえるくらい噛めて、食べることが楽しいです。
歯医者さんが怖くて、怯えて受診した私に、先生はとても気さくに接して下さり、力強くミラクルについて話してくださって、とても心強かったです。
初めて、信頼出来る先生に出会えたと思いました。
口下手な私ですので、感謝の気持ちをその場で伝えられなかったのでこちらから失礼します。
本当にありがとうございました。
良かったです!
有り難く感謝のお気持ちを頂きます。
何かあれば、早めにご連絡下さい。
中川歯科医院 中川瑛雄 |