2018/1/19
下顎のミラクルは完璧だと証言した。
今度は上顎である。
本来であれば、前もって暫間の義歯を作製して臨むところであるが、どの歯牙を残存させる事が出来得るのか、全く判断が出来ない。
実際、その難題なブリッジを切断しながら、各歯牙個別の状況を確認しなければならない。
となると、その日ミラクルを作製すべきであると考えた。
その思惑通り事を進め、やり切った。
患者は多いに喜んでいた。
その日ミラクルは、ラボテクニシャンの仕事をストップさせるし、私のエネルギーをも相当に消耗させる。
しかし、この患者を救うためには、これしか方法が無いと読み切った。
この日にブリッジを外し、印象、バイトを採って、1週間後にミラクルを装着していたのでは、ブリッジを外す事により、単独になった歯牙が、ますます動揺したりして、脱落寸前の状態になる可能性も大である。
また、患者にしてみれば、不安もあるであろうし、噛む事が不可で、まともに喋る事も出来ない。
残存歯を保護するためにも、24時間気持ち良く装着可能な“その日ミラクル”作製、装着を選択した。
その日ミラクルデンチャーで、これまで50人以上の患者に処置して来た。
言葉通り、その日に、ミラクルデンチャーを作製し、装着するのである。
問題はミラクルラボから出来上がって来た義歯を、その日に、その患者にとって、満点にまで調整し切らねばならない。
痛みも無く、噛めて、喋れて、味わえる様に、何が何でもその日に決着を付けねばならない。
術者にすれば、間違いが1つたりとも許されない事態に追い込まれる。
最近では、上顎か下顎だけを何とかする様にしている。
上下顎両方を行うとなると、倍以上の5時間はかかるので、上下顎のどちらかを選択している。 |